MHRiseがもう少しで発売なので、ワールド・アイスボーンを改めて振り返ってみる

 昨年で最終のアップデートもされてタイトルとしてはほぼ終幕となったモンスターハンターワールド(MHW)とアイスボーン(IB)。

P2G時代からちょくちょくと続けてきたモンハンシリーズですが、いつもはだいたいストーリー終わらせてちょっと続けたらそこで終わりといった塩梅でした。

ですが今作では良い固定メンバーとも巡り会え、称号コンプとMR999まで続けるぐらいにはがんばれました。ありがたい事です。

 

そこで改めてMHW/IBの良かった点とひっかかった点をざざっと書き出していこうかと。ちなみに武器やモンスターごとの感想を盛り込むとキリが無くなるので、あくまで今回は本編単体、ACTゲーム単体としての感想にフォーカスしようと思います。

 

 

良かった点

 

グラフィック・雰囲気作りが良質

久々の据え置き、さらにPS4をプラットフォームとしたことでグラフィックはかなりよかったです。

スタッフコメントからもかなりマップの自然の雰囲気作りなどは力を入れたと感じられ、実際に古代樹に初めて入った時は正直かなり感動しました。

 

従来シリーズでの不便だった操作性やシステムの改善

今までのシリーズは回復のガッツポーズ、ピッケルや調合書の携帯など不便な点が多かったのですがそこに大幅な改善が入った点はかなり嬉しかったです。

特にショートカット操作。これは個人的にはかなりの評価ポイントで、いままで手間だった調合やアイテム使用がスティック操作を介するとはいえ1操作で完結できるのは革新的でした。

 

16人集会所

地味ですが、マムタロトなどでの使い方はおいておいて、コレ自体は良いシステムだったと思います。

例えば6人で集まったときなどでも4人パーティと2人ペアで構成するなどプレイヤー側で柔軟な遊び方ができる点がグッド。 

 

救難信号

これは野良でのコミュニケーションの希薄化と表裏一体ですが、手軽にマッチングができて遊べる、といった低ハードル化という観点ではとても良かったと考えます。

 

 

ひっかかった点

 

ストーリーはお世辞にも褒められたものではなかった

モンハンなんだからストーリーはおまけじゃろ、とは思うのですが、それにしても限度があるなと感じた次第。

アイスボーンの最終盤になっても主人公サイドは侵略行為を「調和」というキーワードで無理矢理正当化しているようにしか取れず、キャラクターもそれに応じて動いているだけになっているので、感情移入ができないのがネック。せっかくのイベント中フルボイス仕様なのでもう少し演出とかセリフをなんとかすれば違った見え方になるはずなんですが、ただ作りたい絵だけが先行している感は否めなかった印象です。

その結果がラージャン大団長やすべてを超えた先で一乙キャンプ待機おじさんなどネタでしか語られることがなくなったのは残念なポイント。

 

クラッチクロー・傷つけに支配された環境

アイスボーンで追加された要素ですが、後半の要素は全てこれらに支配された調整になり、あらゆる自由度を奪ったのが問題だったと考えます。

これらの操作自体は面白い点もあり悪くはないのですが、モンスターの肉質が傷付け(肉質軟化)前提になり、ぶっ飛ばしダウン前提のタフさに強化されていて、ソロでも装備が整っていないとかなりダルい調整になりました。

(実際にアイスボーン前半に登場するモンスターでもワールドの上位古龍クラスの2倍以上の体力にいきなり跳ね上がっている)

なので、実際これらは使って有利になる要素ではなく「使わないといけない」要素になっているのが良くなかったなと。

さらに武器ごとにクラッチ傷付けモーションの速度差や傷付けまでの回数に差があるなどプレイヤー側にどうしようもない要素が辛さを感じる点でした。

結局削撃珠で傷付け回数に関しては一律化されたので、調整が雑だったのかなと勘ぐりも。

 

装衣を潰す前提の調整

こちらはワールドからの要素ですが、クラッチと同じく、環境の支配に一役買った要素だと考えます。

装衣自体は本当にバランスブレイカーであるものの、ACTゲーム自体の苦手な人には良いサポートアイテムだったとは思うのですが、これ前提で調整が進んだことで環境自体が崩壊・先鋭化した感があります。

実際、転身不動に対応した貫通攻撃はアイスボーン後半の高難易度モンスターの必須装備になっているため、結局は救済要素ではなく潰すための要素になっているからこれいる?ってなってしまうのが正直なところ。

 

高難易度モンスターの一撃死ギミックの氾濫

これはMMO要素を取り込んだワールドのベヒーモスが比較的好評だったからできた流れで、マルチプレイで高難易度モンスターの「超えるべき」仕掛けとして実装された「エクリプスメテオ」が魔改造されて後半の高難易度モンスターにほぼ必ず実装されるようになったのですが、それらが色々理不尽な方向に調整されたのが良くなかった。

ベヒーモスは「FFジャンプ」で短いタイミングでの回避が可能であったのである程度は腕でカバーできてそれほど問題ではなかったのですが、アイスボーン後半の一撃死をぶっぱしてくる問題児たちは、以下のような感じです。

 

・ムフェトの王の雫

隆起した瓦礫で回避できるが、状況によっては岩なしもあり得るのでその場合どうしようもなく死ぬ。

 

アルバトリオンエスカトンジャッジメント

決められた属性武器で殴って弱体化できるが、逆に言うと無属性武器だとどうにもならず、特にマルチだと耐性が跳ね上がって無属性武器のメンバーが多いとその場合どうしようもなく死ぬ。ついでに日によって属性が変わる。

 

ミラボレアスの劫火

防御壁を使うor範囲外に逃げることで回避できるが、発動時点で防御壁およびブレス効果範囲外まで遠いと走っても間に合わなくて死ぬ。

 

上に共通するのが、プレイヤー自身の腕だけではどうにも出来ないという点で、開発の決めたルール内ではないと回避ができないデザインになっているのがきつい。さらにこれらがMAP攻撃である都合上、マルチだと一発でクエスト失敗に直結するのがまずく、マルチ推奨ゲームのはずなのにソロのほうがまだ立て直せる余地がある、といった本末転倒な調整になっているのが一番の問題だったのではと思います。

 

(ほか、導きの地やマムなどのマルチの面倒くささは既に色々言われているので省略) 

 

まとめ

書いてみると、ひっかかった点が多くはなってしまったのですが、私個人の感想としては、荒削りな調整や押し付け気味の調整など問題点は数多くあったものの、従来からの改善点もありリニューアルしたモンハンの可能性を見せてくれて十分に楽しめたタイトルだったと考えています。

ともあれ、ワールドをベースにRiseはつくられているようなので、多分いろいろな課題はフィードバックされているはず…と期待してRiseの発売日を待とうと思います。